シアトル・マリナーズに移籍し、イチローの戦友となった城島健司。
メジャー1年目のキャッチャーとしてはかなり良い成績をここまで残しています、チームは現在地区最下位ですが首位との差が少ないので、まだ優勝の可能性を十分残しています。移籍前にはピッチャーとのコミュニケーションが取れなくて活躍できないのではという懸念がありましたが、どうやら心配ないようです。そして奮闘する城島をあのNYタイムズが記事にしてくれました。地元でもないニューヨークでの特集ですので、かなり珍しい事だと思います。というわけでなんとか翻訳してみました。
※元ネタのリンク先へ飛ぼうとすると、ログイン画面になってしまうかもしれません。自分がそうでした。2ちゃんねるの掲示板に貼ってもらってやっと読めました。貼ってくれた人、本当にありがとう。
Johjima’s Play Bridges the Communication Gap
城島のプレイがコミュニケーションギャップを埋める
今シーズン前、彼が3年1650万ドルでマリナーズとの契約が結ばれた時、城島についての懸念はメジャーリーグで初の日本人キャッチャーである彼が、ピッチャー達とコミュニケートできるかどうかという事だった。現在、彼のメジャー初シーズンは数ヶ月にまで入ったが、城島は英語の短期集中コースを受けていた、6月になっても。
ジョー(本名より呼びやすいのでチームメートにこう呼ばれている)が話をするためマウンドに行く時、彼はコミュニケートできているの?と左のリリーフ投手ジョージ・シェリルは尋ねられた。
「まあね。」<原文Sort of, はっきりと断定できない場合や、ぴったりの言葉が見つからない場合に言葉をぼかすために用いられる言葉>先週、ブロンクスでのヤンキース戦の試合開始前の午後、ビジター用クラブハウスで彼は言った。
”まあね”ってどういう意味?
「えーと、彼の英語はブロークンだ・・・けど・・・本当に、簡単に理解できるんだよ。」シェリルは言った。「ほら、ベースボールは世界共通語だから。ジョーは”肩の開きが速すぎるよ。”みたいな事を言うぐらいには十分知ってるんだよ。そして、そう指摘された俺は、自分の投球を少し引き締めるのさ。でも、俺はたった2回しか彼のサインに首を振ってないと思う。彼はもの凄い働きをしてるよ。」
クローザーのJ. J.プッツと城島のコミィニケートはどうなんだい?
「それが、スシの注文みたいなんだよね。」 彼は笑いながら言った。「それなりに共通の言葉をもっているから、ある程度の指示はできるよ。」そして、それでは駄目な時は、キャッチングコーチのロン・ハーシーは言った。「私たちには、ダグアウトの通路に日本語の通訳がいるからね。」
「でも、そんな事は稀だね。」ハーシーは付け加えた。「私たちはみんな理解してるんだよ。”ここにカーブを投げろ”とか”インサイドに速球”とかね。」
30歳の城島(日本でオールスター6回出場の前歴がある)は、昨日の試合後までは十分に成功している。彼はメジャーの他のどのキャッチャーより多い720イニング以上に出場している。彼のバッティング成績は、打率.286にホームラン10本、打点43、そして長打28本はメジャーのキャッチャーの中でも9位だ。ホームベースの後ろにいる時の城島の働きには感心していたよ、とハーシーは言った。「彼から盗塁する奴はそんなにたくさんいない。」とハーシーは言った。「彼は素早く送球するし、正確だ。ある夜、盗塁を試みたフィギンズを彼は刺したんだけど、競争になってなかったよ。」エンゼルスのショーン・フィギンズは、リーグのトップベーススティラー達の1人だ。
5月19日、城島(1m83cm、90kg)は、レフト<注:ライトの間違いと思われ>のイチローからの返球を受けて、突進してきたパドレスのジョシュ・バーフィールドに対抗し、ホームベースをブロックした。城島は手足を投げ出して倒れた、だがマリナーズの勝利の為にしっかりとボールは放さなかった。「彼は土煙にむせてたが、仕事をこなしたよ。」マリナーズ監督のマイク・ハーグローブは言った。あれは、そういうプレーだったよ、チームメートに信頼を与えるようなね。そう彼は言った。そして城島はそれを勝ち取る為に懸命に努力してきている。
「僕の最大の懸念は、投手の信頼を得る事だった。」と城島は通訳を通して言った。「彼らは配給に自信を持ってるよ、私はそう見てるし、それが私の彼らの配給を扱うやり方だよ。」ハーグローブは、城島がどうやって直面している新しいモノ(新しい文化、新しい言葉、新しい種類のベースボール)に、あんなにも効果的に対処することができたのか分らないと語った。
「僕は挑戦を受ける。それはとても大事なこと。」と城島は言った。
「僕は、メジャーで活躍する最初の日本人キャッチャーになりたかった。」
彼には日本に妻と3人の幼い子供達がいる。末っ子の少年の名は”けいた”、6月30日に生まれた。寂しさは、彼のポジションにきっと誰かを忍び寄らせることもあるはずだ。そして、それは彼のプレーに影響を与えるかもしれません。「僕は家に帰ると、インターネットでお互い顔を見ながら妻と話をする事ができるんですよ。」と城島は言った。「それが僕に野球へ集中させてくれるんです、テクノロジー万歳ですよ。20年前なら僕は問題を抱えてたね。」
最近のオールスター休暇に渡って、城島は生まれたばかりの赤ちゃんを見るため日本に飛んで帰った。すると、彼は尋ねられた、この子が大きくなった時は何になるのかしら?
「作家。」と彼は言った。よし、直ちに彼の子供の信任状を広報へだそうじゃないか。
城島は彼のチームメートと話すだけではなく、時々対戦相手とも話をしたりもする。先週のヤンキース戦で起こった例を挙げると、アレックス・ロドリゲスがバッターボックスに入った時、城島は「Hello,」と彼に挨拶をして、それから英語で何かを付け加えていた。「彼が何を言ってるのか全く分らなかった。」とロドリゲスは言った。「それから、彼は指差したんだ。彼が俺を挑発してるんだと思った。それでジェリー・ミールズの方を振り返ったんだ。」
ミールズは主審だった。「ジェリーは俺に”社会の窓が開いてるって彼は言ってるんだ”と話してくれたんだ。」とロドリゲスは言った。実際そうだった。そのジッパーは壊れていたのだ。出来る限りの速さでロドリゲスはパンツを取り替えた。
その事件のことを城島に話しかけたとき、彼は肩をすくめた。
「僕はただ手助けしようとしただけだよ。」と彼は言った。
「もしかしたら、それは君のバッティングルーティンの一部なのかいって彼(ロドリゲス)に聞いてみたんだ。そしてお互い笑ってたんだよ。」
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