2007年03月29日

韓国では新たな日本のポップカルチャーの襲撃が起こっている 朝鮮日報記事

元ネタ 朝鮮日報

管理人は普通の庶民ですから、子供の頃から色んな俗世間の流行・ブームに
遭遇してきました。古くはスーパーカー消しゴム、ルービックキューブ、
ローラースルーゴーゴーに始まり、近年ではハードゲイ、ホワイトバンド、
とかちつくちて、YOUTUBEなど色んなブームを体験してきました。

それらの全てはテレビや雑誌などのメディアで間接的に、そして自分の周り
にいる人たちから直接見聞きしましたし、自分自身もそのブームに乗ったりと
まさに実体験として記憶に残っています。
ところが一つだけ、メディアでは五月蝿いほど騒いでいるのに自分の周り
からは全く見聞きできず、まるで蜃気楼の様なブームがありました。

そう、韓流です。

その当時、テレビでは韓流韓流と壊れたレコードの様に繰り返し、
本屋には韓国関連の本が平積みされていました。
ところが、仕事でもプライベートでも韓流ドラマや韓国の芸能人の
ことが全く話題にならない。本屋でも韓国関連の本を集めて平積みされた
一帯だけ人が寄り付かず誰も手にとって見ようとしない。
仕掛け人の意図がある程度解っていても、その現実のギャップには
何か気持ち悪いものを感じずにはいられませんでした。

ネットをしていると、日本のメディアは公平さというかバランスに
欠けていると思い知らされますよね。日本に住んでいる一部の層にだけ
受けている韓国のものを大袈裟に持ち上げるのに、韓国全体に浸透している
日本のものはほとんど報道しようとしない。
それに、韓国に限らず外国を紹介する時にその国の良い面だけを報道して
悪い面は全く見せないなんて事があるけど、それは良くないんじゃないかな。
パリ症候群とかココナッツアイランド症候群の要因になってる気がする。
日本のメディアは、外国と比べて日本のいい所を紹介したりとか、
外国に対してもっと健全な批判があっても良いと思う。

そんな訳で今回は、日本のメディアが報道しない韓国で日本の文化が大人気
という記事を紹介します。以前にも似た記事を紹介した通り、韓国では
日本の小説が馬鹿売れしていて、版権争いが激化しているようです。
アニメ・漫画・ドラマなどは以前から人気があります。
ほとんどの日本人にとって韓流はたくさんあるブームの中の一つであって、
現在は既に陳腐化しておりその内に忘れられると思いますが、韓国においての
日流は既に生活・文化の一部になっていて消える事は無いでしょう。

この画像は最近韓国でヒットした日本原作のドラマや映画だそうです。
白い巨塔しか分からん.jpg
From left, posters for the film “Secret of The Beauty” and
dramas“White Tower”, “Lover” and “Alone in Love.”

「白い巨塔」意外は何やらさっぱりです。誰か教えて・・・・・・。


Korea Can’t Keep Siphoning Off Japanese Culture
韓国はいつまでも日本の文化を流用し続けることはできない。


新たな日本のポップカルチャーの襲撃が起こっている。
音楽から、コミック、アニメ、映画、TVドラマ、小説まで、翻訳または脚色された
日本の作品は爆発的な売上げを見せている。人気ドラマ“ White Tower ”は、
日本のTVドラマを基に作られているし、昨年後半に660万人をも引き込んだ映画
“ Secret of The Beauty ”は、日本のマンガを基に作られたものだ。
今年だけでも、8つの映画が日本の作品を基に作られる予定だ。
韓国ドラマ製作会社は、日本の小説やマンガの版権を確保する
為に競い合っている。
10代から20代の韓国人の間では、“ Il-d tribe<イルディー種族?>”と
呼ばれる新しい造語が生まれている。“ Il ”はイルボン(日本)で、
“ d ”はドラマのことだ。

文学においても同様に日本の襲撃は明らかに起こっている。
今週のキョボ・ブックセンターにおける売上げトップ10の中に、
日本の小説が6冊も入っているのだ。村上春樹、吉本ばなな、江國香織、
奥田英朗のような作家によって書かれた小説は、あっという間に売り切れる
集金マシーンとなっている。版権争いが激化していくにつれ、ライセンス料は
以前の10倍近くに値上がりした。

読者と視聴者によって構成される市場に従って、現代文化は動いている。
読者と視聴者に特定の製品がより多く望まれた時、それはさらに製作され
売られる。“ 冬のソナタ ”のような韓国TVドラマと韓国映画が日本で成功
したのは、この市場原理によるものだ。
そして、日本の製品が韓国で人気があるのも、この市場原理のためだ。
我々の文化だけが海外で売り出されるべきであるというルールはないし、
その逆もありはしない。

しかし、日本文化の襲撃は我が国の文化の脆弱性を露呈させた。
日本人は高級文学と大衆文学の間にいる、ある程度教養のある読者たちを
取り込む方法を知っている。そのジャンルは韓国には存在しないものだ。
高級文学は読者を振り返らずに我が道を突き進んでいく。
対照的に、大衆文学は読者がそれを読んでいるのを認めることが、しばしば
とても恥ずかしい事であると解っていない。かくして読者は、その二つの
ジャンルの狭間に落ちていくという訳だ。
韓国文学に慰めを見出せない読者たちは、韓国での日本文学復興を煽った。
その上、韓国の娯楽産業の急成長はコンテンツ不足に繋がった。
簡単な解決方法 :
韓国の消費者が共感しやすい日本の作品に目を向けるのだ。

これは文化コンテンツの世界だ。コンテンツが生死を分ける。
豊富なコンテンツを持っている側が最後に笑うのだ。
もし韓流が継続するのなら、韓国の文化産業はハッキリと目を覚まし
コンテンツの重要性に気付かなければならない。

banner2.gif


三つ編みメガネには思い出があるのでどうしても反応してしまう。
この漫画の内容は全く知らないけど・・・・・。
からっと!(1)
からっと!(1)

まりあ・ほりっく 1 (1)まりあ・ほりっく 1 (1)
遠藤 海成

キミキス-various heroines 1 (1) かんなぎ 2 (2) 夏のあらし! 1 (1) 教艦ASTRO 1 (1) こどものじかん 3 (3)

by G-Tools

学園黙示録HIGHSCHOOL OF THE DEAD 2 (2)
学園黙示録.jpg佐藤 大輔 佐藤 ショウジ

富士見書房 2007-04-01
売り上げランキング : 67


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

posted by えいち at 01:23 | 東京 ☀ | Comment(55) | TrackBack(0) | Culture(文化)

2007年03月25日

小野不由美インタビュー 海外アニメサイト

元ネタ Anime News Network


ヤンキースの井川はアメリカでも笑わせてくれますね。
井川コミックで親睦…ナインに将棋漫画おススメ
ほんと素晴らしいキャラクターです。ご活躍をお祈りしてます。
ハチワンダイバー 1 (1) ハチワンダイバー 2 (2)

さて、管理人はもう6年近く続巻を待っている小説があります。
記事タイトルでもう御分かりでしょうけど、小野不由美さんの作品
「十二国記」です。正直このままもう出ないんじゃないかと半分諦めてました。
だから、いつもの巡回サイトANNで小野さんのインタビュー記事を見つけた時、
あーそういえば、TOKYOPOPから英訳版が出たからだろうなと思いましたが、
でももしかしたら!という思いを捨て切れませんでした。

そんな訳で小野さんのインタビュー記事をむさぼる様に読んでみましたので
その内容を紹介しようと思います。このインタビュー記事はTOKYOPOPから
ANNが無償で提供を受けたようです。小野さんの旦那さんは有名な推理作家の
綾辻行人氏で、大学時代に同じ推理小説研究会に所属していたと以前に読んだ
事があったので、てっきり彼女自身も小説家志望だと思ったら全くそんな事は
考えてなかったそうです。まあでも、人生そんなもんですよね。
管理人も人生思いがけない事の連続ですし・・・・・・。
他にも色々と興味深い回答をしてくれていますし、何といっても管理人が
1番知りたい事にも具体的にではないですが答えてくれていますので、彼女と
彼女の作品に興味のある方は是非読んでみてください。

蛇足ですが、ANNの元記事には閲覧者からのコメントがいくつか付いてます。
そこには英訳版のカバー(表紙)を嘆く人の書き込みがありました。
そのカバーとはこんな↓感じです。
影の海.jpg

この書き込みに対して、このカバーはオリジナルの絵師に依頼した
んだとういレスがありましたが、定かではないです。
それに、フランス版はこれだよというレスもありました。
影の海 フランス.jpg影の海 フランス2.jpg

オリジナルはこれ↓です
月の影 影の海〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
月の影 影の海〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート


アメリカ人の好みは良く知りませんが、個人的にはフランスの勝ちです。
うーん、もしかしてアメリカでは汚れの目立つ白いカバーは嫌われる
傾向でもあるんですかね。詳しい人がいたら教えてください。

注:小野不由美さんの言葉をTOKYOPOPのスタッフ(たぶん)が英訳し、
更にそれを管理人が素人和訳してますので、小野さんの真意とかけ離れている
可能性もあることを考慮してお読み下さい。

Interview : Fuyumi Ono, Author of The Twelve Kingdoms
Mar 18 2007

いつ頃プロの作家になりたいと思ったのですか?

小野不由美: 私は本当にプロの小説家になるなんてあまり考えてなかったんです。
作家になった後に初めてプロとしてやっていきたいと思いました

あなたが仏教の学位を持っていると読んだことがあります。
どうして最終的には小説家になることになったんですか?


私が大学院で過ごしている時に、学費が急に底をついたんです。
私は退学せざるを得ませんでした。目標も無く、喪失感で一杯でしたね。
そんな時に、私が大学の時に書いた小説を読んだ編集者が、生活の為に
書いてみたらどうかと勧めて下さったんです。

あなたの仕事はあなたが想像していた通りのものでしたか?
もし変えられるなら何を変えますか?
あなたが1番誇りにしている事はなんですか?


私は自分が作家になるなんて想像すらしていなかったので、本当に全てが
予想外の事ばかりになりました。
変えたいと思う事は全くありませんし、現状にとても満足してます。
私が最も誇りとしているものに関してですが、それは少女向けの小説を初めて
書いた時に起こった事ですね。これは最初から最後まで読む事が出来た
私の初めての小説ですと、私の少ない読者の中のたくさんの人が言ってくれた
んです。それが何よりも嬉しかったですね。

どんなファンタジー作家があなたに影響を与えますか?それはどうして?
その他のジャンルや作家であなたが愛読しているものは何ですか?


これは言うのが恥ずかしいんですけど、ファンタジー小説はほとんど読んだ
ことが無いんです。私がどうにかこのジャンルに行き着くことができた
主な理由は、出版社がファンタジー小説を依頼してくれたからなんです。
私は本を書き始めたすぐ後に、C・S・ルイスのナルニア国ものがたりや
ロジャー・ゼラズニイのアンバーの九王子を知り、その中に私がたどり
着きたいと努力している種類の理想的なファンタジー小説のシリーズを
見出した事もありますね。
ともかく、私はちょっとしたファンタジージャンル音痴なので、正直な
ところ十二国記をファンタジーというより架空物語だと私は考えいます。
それか、虚構世界を舞台にした歴史ドラマのほうが近いかもしれません。
ですから、私が受けた最大の影響は日本の歴史小説です。
だけど、私が読むのが好きなジャンルはミステリーなんですよね。

小説を書くうえで1番大変ことは何ですか?
また、それはどうしてですか?


1番大変なのは、自分の作品を評価することです。
その本が本当に面白くなるのか、自分の読者と通じ合えているのかを
判断しようとする時、何度読み返して分析しても正確な答えを得る事は
絶対にできません。それは、自身が生み出した作品を評価する為の
適切な観点を人は決して持ち得ないからです。それがどんなに不可能
な事か理解した今では、私は自分の判断を信用できなくなりました。
自身の判断が信用できない限りは、「これはこのままで十分面白い。」と
簡単に言うことが本当に難しいんですよね。

今、何を執筆しているのか話して下さいますか?

今は、昔に書いた少女向けホラーシリーズの書き直しをしています。

どのようにして、十二国記の複雑で素晴らしい世界を創り出したのですか?
この世界の歴史や登場人物を綿密に考えるのにどのくらいかかりましたか?


もともと十二国記の世界は、私の以前のシリーズ、魔性の子(Demon Child)の
為に作られていたんです。これは、出版社がよりファンタジー色の強い作品を
依頼してきた時に書いた別のシリーズなんですけど、今ではファンタジー
として成立してたか良く解らないですね。どちらかと言うと、ファンタジー
要素を持った(少なくとも。だと良いな)ホラーストーリーだったかも。
まあその時に、その世界と歴史を大体は創っていた訳です。
私は子供の頃からずっと、もっともらしい理由で強いつながりのある話を考え
出したりして楽しんでました。(例えば、ここに川が流れているからこの国は
そこから攻め込まれるとか、その世界の歴史において特定の出来事があった
ので、このような伝説が残ったとか、そんな感じで)
地図やタイムラインを書いたりというのを単に楽しんでた部分もあるので、
正確にどのくらい実際の仕事として時間を費やしたのかは良く解らないですね。
重要な仕事を終えた後でさえも、それにあれこれ付け加えて思い返していた
りして、そのアイデアで遊んでるんです。
私が続き物を書く本当の理由は、私が物語を書く度に、それにどんどん
ディティールを付け加えて行くからなんですよ。

これだけ長いシリーズを書いていく上で、どのようにして物語の
出来事を把握しているのですか?


私はタイムラインを作りながら物語を書きました。
物語に出てくる専門用語の辞書も作ってますよ。

あなたの好きな登場人物は誰ですか?それはどうしてですか?

“ 好き ”という言葉にはたくさんの意味がありますけど、1番楽しんで書けた
という意味では、珍しく名前のつけてある町の住人になっちゃうんですよね。
上手く説明できないんですが、たぶん彼らが一番に自分に似ていると感じるし、
現実的だからでしょうね。彼らのことを書くのは楽しいですし、上手く書き
上げた時は、もの凄い達成感があるんですよ。

第1巻の影の海を読んだのですが、身体的、感情的、精神的に限界以上に
追い込まれる若い女性を描いた素晴らしい物語だと私は感じました。
登場人物はあなたが知っている誰かに基づいているのですか?
そして、あなたはヨーコと似たような立場になったことがありますか?


陽子は特に誰かをモデルにしたということは無いですけど、強いて言うなら
手紙を書いてくれた私の読者たちですね。
最近、私は若い女性向けの小説を書いています。たくさんの私の読者が手紙を
書いてくれるようになって、それにはしばしば個人的な悩みを打ち明けて
くれるものがあります。でも私は一度も返事を書くことはできませんでした。
だから、その代わりとして私は「月の影 影の海」を書いたんです。
陽子に降りかかる災難についてですが、陽子がこの世界で成長し身を立てて
いく上で受けた精神的、感情的トラウマというものは、多かれ少なかれ、
全ての人が経験していくことになるものだと私は感じているんです。
私も過去に同じ経験をした事がありますし、何とか克服する事もできました。
これといった答えがあるわけではないんです、ただ、あなたにも
「こいうことってあるよなあ」と感じて頂けたらと思っています。

十二国記が大成功を収めたと知った時、あなたの心にはどんな思いが
よぎりましたか?あなたはそのお祝いをしましたか?
もしそうなら、どのように祝いましたか?


私は十二国記が成功したという実感を一瞬たりとも感じた事がないんです。
1巻は1992年に出版されました。それを最初に書き上げた時、読者にとって
この物語は重過ぎると言われ、没になったんです。多少の紆余曲折の後に、
やっと出版されることになると、読者から圧倒的な支持を頂きとても嬉し
かったですよ。そのおかげで、続編を書くことができましたし、今もここに
いる事ができます。その頃からほぼ15年が経ち、私の読者数も今のレベルに
ゆっくりと増えていきました。本当に少しずつ徐々にです。
だから、全体的にみると十二国記に関しては、突如にもの凄い反響が起こった
という感じでは無いんですよね。

この作品の最後の小説(これまでのところ)は2001年にリリースされました。
あなたは、十二国記の世界に再び訪れて
更なる物語を書く予定ですか?


Yes, I do.

アメリカで十二国記のアニメがリリースされてから数年が経ちます。
アニメと小説で読者が知っておくべき違いは何でしょうか?


會川さんがアニメの脚本を書かれています。彼は本当に凄い脚本家なんです。
會川さんは、彼が働いている様々なメディアのそれぞれ固有の特質の違いを
熟知するという事に秀でています。小説ではベストの方法が、アニメでも同様に
ベストだとは限りません。ベストを目指すのなら、原作を変更していく事は
避けられないんですよね。この事をシリーズのファンたちが心に留めておいて
くれると1番良いのにと私は思っています。

banner2.gif いつまでも新刊待ってます。


十二国記は全て読みましたが、とにかくどれも面白いです。出版順がベターでしょうが、どれから読んでも問題ないと思います。
月の影 影の海〈下〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート月の影 影の海〈下〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美

月の影 影の海〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート 風の海 迷宮の岸〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート 風の海 迷宮の岸(下) 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート 風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート 風の万里 黎明の空(下) 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート

by G-Tools

アニメはオリジナル部分が批判されたりもしたそうですが、小野さん自身は肯定的なようですね。管理人もNHKで良く見てました。十分面白かったですから。まあ、終わり方は・・・・・
十二国記 月の影 影の海 一巻十二国記 月の影 影の海 一巻
久川綾 子安武人 石津彩

十二国記 月の影 影の海 二巻 十二国記 月の影 影の海 三巻 十二国記 月の影 影の海 四巻 十二国記 月の影 影の海 五巻 十二国記 風の海 迷宮の岸 第1巻

by G-Tools



posted by えいち at 11:50 | 東京 ☀ | Comment(28) | TrackBack(0) | Novel/Books(小説・本)