2008年04月02日

「偶然だぞ」カブス福留孝介衝撃デビューの現地反応 YOUTUBE動画

※今回は翻訳記事ではありません。


カブスの本拠地リグレーフィールドでの開幕戦。
既に9回裏で3点ビハインドの窮地。
相手投手はクローザー(抑え)で元サイヤング賞のガニエ。
しかし、カブスはそのガニエを攻めノーアウト1,2塁のチャンスを作る。
ここで一気にテンションの上がったリグレーフィールドの打席に立つのは福留。


「FU−KU−DO−ME−」の大声援が揺るがすボールパークの空気を切り裂いた打球が、既に絶叫しているカブスファンの待つスタンドへ飛び込む。
ダイヤモンドを一周し、ハイタッチでベンチに迎えられた福留が鳴り止まない歓声に
ダグアウトから出てカーテンコールで応える。
新しいスター誕生の瞬間にスタジアムのボルテージは最高潮。
ヘルメットを右手で持ち上げグルッと観客席を見渡す福留。

福留開幕戦HR.jpg


そんな彼へ、カブスファンが誇らしげに高く掲げたプラカードには・・・・・・・・・

偶然だぞ.jpg

「偶然だぞ」

( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ


偶然だぞ1.jpg

(;゚д゚)
 
(つд⊂)ゴシゴシ


偶然だぞ2.jpg

偶然だぞ3.jpg

偶然だぞ4.jpg

  _, ._
(;゚ Д゚) GU−U−ZE−N・・・・・・だとう?!  



いやもう、すっごい笑った。
あの超興奮している、ある意味感動的ですらあったシーンで映った、
「偶然だぞ」の応援ボード。
こんなシュールな光景はちょっと記憶に無い。
本拠地での開幕戦でありデビュー戦でもあった福留の大活躍とたくさんのカブス
ファンが持っていた応援ボードの大誤訳は、誇張無しに神がかってましたよ。

当然、このネタは日本でも話題になり、2ちゃんねる等でも盛り上ってました。
その様子や誤訳の原因などは↓をお読み下さい。
メジャーの福留、「偶然だぞ」という謎のボードを掲げられる

上のサイトに書いてあるので詳しく説明しませんけど、「It's gonna happen」の
機械翻訳だったみたいですね。
自分は一瞬、チャンスだぞと書きたくて「chance」を誤訳したのかと思いました。
日本人には、chanceはそのまんまチャンスという意味しかあまり浸透してないと
思うけど、by chanceとかで偶然という意味の表現をたまに海外アニメフォーラム
でも見かけます。偶然の面白い表現には、by accidentなんてもあります。
アクシデントなんて聞くと、日本人には、えっ?て気がしますよね。
日本人が使う「偶然」に一番近いのは、coincidenceかなあと思います。
例えば、フルメタルパニックで護衛の為にかなめを追い回す宗助が、 バレバレの
尾行を咎められた時に言った、「偶然だ。」はこのコインシデンスでした。
フルメタル・パニック?ふもっふ DVD-BOX

逆に欧米で「チャンス」という時は、chanceよりもopportunity(オポチュニティ)
の方が多いような気がします。特に中村俊輔のいるセルティックの英語実況を聞いて
ると、オポチュニティやグレート・ オポチュニティばかりで、チャンスという単語は
一度も聞いた事がありません。(単に自分のリスニング能力のせいかも・・・)

ま、その辺の英語表現はさておき、福留孝介が入団したカブスについて少し。
上のサイトのまとめ書き込みにある通り、シカゴカブスは前回のワールドシリーズ
制覇から100年の時が経とうとしてます。
それだけ優勝から遠ざかるとファンが離れそうなもんですが、カブスファンは弱い
チームを見捨てないどころかホームゲームはほとんど満員になるそうです。
まるで、一昔前の阪神タイガースといえば分りやすいかも。^^
そんなカブスファンにとっての、巨人の長嶋茂雄的な存在が、アーニー・バンクスです。
彼は50-60年代に大活躍した遊撃手で、この開幕戦の始球式も務めそのまま試合の解説もしてました。彼はホームラン王などのタイトルも取り、引退後は殿堂入り、永久欠番になるほどの選手でしたが、現役中に一度もカブスをワールドシリーズへ進出させる事ができませんでした。チームメートに恵まれなかったのか、他のチームが強すぎたのか当時のことは良く知りませんが、その後、どんなに個人が活躍してもチームが優勝できない事を彼の名を取り、アーニーバンクス症候群(シンドローム)と言われる様になりました。

彼の引退から数十年後、同じシカゴで同じ黒人のあるスポーツ選手が、アーニーバンクス症候群ではないかと言われてました。
そう、個人では抜群の成績を残しているのにプレーオフで破れ一度も優勝トロフィーを
手にする事が出来ていなかった、当時のマイケル・ジョーダンです。
しかし、そんなMJがスコッティ・ピッペンやホーレス・グラントなどの若手が育ち、
チームが固まってから、終にNBAファイナルに進み見事優勝し、その後もスリーピートを
達成するなどシカゴブルズでの栄光に満ちた活躍を見せるのは、みなさんご存知の通り。
マイケル・ジョーダン物語 (集英社文庫)

そして忘れてはならないのが、シカゴにあるもう一つの球団ホワイトソックス。
ここはブラックソックス事件で有名で、「嘘だといってよ、ジョー」という言葉は
何処かで一度は見聞きし事があるのではないでしょうか。
このチームもカブスに負けず劣らずWS制覇から見放されていたのですが、井口選手が
加入した2005年に圧倒的な強さでプレーオフを勝ち進み、88年ぶりに悲願のワールド
シリーズ制覇を成し遂げました。強かったブルズの低迷が続くシカゴの街が、歓喜に
酔いしれたのは言うまでもないでしょう。

しかし、カブスファンはどうでしょうか?
同じ街のブルズは何度も優勝し、終には同じベースボールのホワイトソックスまで
WS制覇をしたというのに・・・・・・・・・
彼らの心境がかなり複雑なのは想像に難くありません。
そして、前回のWS制覇からとうとう100年目になる2008年。
渋ちんで知られるカブスが複数球団との交渉を制してまで、大枚をはたいて買った
日本人スター選手がやって来た。なんと4年、総額4800万ドル(約53億円)。
1打席のメジャー経験も無い日本人に、7年メジャーでの実績があるイチローと同レベル
の年棒。しかも、前年の2007年にWBCで優勝した日本チームの主力バッター。
これで、カブスファンにあまり期待するなというのは無理というもの。

その福留のオープン戦の成績は、可も無く不可も無いといった寂しい内容。
そして、この日の開幕戦、2回裏1アウトで打席が回ってきた福留。
オープン戦の成績に少々ガッカリしていたカブスファンは、そんな不安を振り払う
ようにスタンディングオベーションで福留の初打席を応援する。
声援が響く中、初球のストレートをコンパクトに振り抜くと打球はセンターの頭上を
あっという間に越えてツタの絡まるフェンスに跳ね返る。足の速い福留はゆうゆう
セカンドに到着し、スタンディングダブルでメジャー初打席を飾った。
この時のカブスファンの喜びようは尋常では無くて、2ちゃんねるにも興奮しすぎだろ
なんて書き込みも見受けられた。しかし、上に書いた様なカブスのバックグウランドや
それぞれのファンたちの思い入れを考えると、あれが自然な反応なんでしょうね。

その後、相手投手のベン・シーツにノーヒットに抑えられていたカブスは、唯一ヒット
を打った福留が3回目の打席に立つ。2打席目は臭いタマを見送って四球を選んだ福留。
1打席目に初球ストレートをツーベースにされたバッテリーは、警戒して初球にカーブを
外角低めに投げた。しかし、福留は上手く体を残してバットを振りぬきセンター前へ
速いゴロで抜けていくヒットを放つ。タイミングを外したはずの緩いカーブを打たれた
瞬間のバッテリーの「嘘だろ?」って顔が、観ていて快感だった。
この時も、だらしない打線に痺れを切らしていたカブスファンは大喜び。
最初のツーベースがまぐれじゃない事を証明した福留は確実にファンの心を掴んだ。

試合は0-0のままで9回表ブリュワーズの攻撃まで進んだ。
カブスのマウンドはクローザーのウッズ。
しかし、デビュー時の圧巻だったピッチングは影をひそめ、痛すぎる3点を献上。
そして、迎えた9回裏。ブリュワーズはクローザーのガニエがマウンドに上がり・・・

ここで、この記事の冒頭に書いた事が起こった訳です。
良かったら、もう一度動画と画像を見て下さい。


どうでしょう?
これまでの記事を読んで状況をある程度把握した事で、多少はあのシーンでカブス
ファンが掲げた「偶然だぞ」の面白さシュールさが増したでしょうか?
もしそうなら、嬉しい限りです。
MLB オーセンティック バッティングプラクティスキャップ 24 カブス MLB3930N
野球は筋書きのないドラマとよく言われるけど、正にその通りだと思う。
普段から鍛え抜き絶えず工夫をしている選手達が、観衆の前で真剣勝負する事によってだけ生まれるドラマだからこそ、感動するし観る価値がある。
そういう緊張感や感動の中での「偶然だぞ」だから面白い。^^

当の福留選手もアレには気付いていたようで、公式サイトの日記に書き込んでました。
福留孝介オフィシャルウェブサイト-fukudome1.com
福留選手と使ってる顔文字のギャップも面白いです。XD

とにかく、まずは最高のデビューと初ホームランおめでとうございます。
これからも豪快かつ繊細なバッティグと華麗な守備で楽しませて下さい。
最後に、同点スリーランで沸き上がるリグレーフィールドをスタンドにいるファンが
撮った映像を観ながらお別れしましょう。では・・・・・・・






banner2.gif今の所カブスフォーラムは平穏でした


メジャーの開幕で春を感じる自分にプチショック。
この田口さんの本、自分は大好きなんだけどどうして人気がないんだろう。
やっぱり話題性か・・・・・・・
タグバナ。タグバナ。
田口 壮

自己再生―36歳オールドルーキー、ゼロからの挑戦 季刊〈道〉 (No.152(2007春号)) 約束のマウンド 長谷川滋利のメシ゛ャーリーグがますます楽しくなる観戦術 屈辱と歓喜と真実と―“報道されなかった”王ジャパン121日間の舞台裏

by G-Tools
posted by のぶ at 19:13 | 東京 ☀ | Comment(38) | TrackBack(0) | Persons(注目の人物)
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。