2006年09月06日

味覚を持ったソムリエ・ロボット 海外記事

元ネタ The Seattle Times September 4, 2006

紀子さま、男児ご出産おめでとうございます。
不謹慎かもしれませんが、男の子が生まれて正直本当に嬉しいです。

さて本題に戻ります。
海外の人の日本評といえば、相変わらずフジヤマ・ゲイシャ・サムライ・ニンジャなんて人がたくさんいそうですが、近年は質の高い車や家電の輸出により、ハイテク(High Technology)と答える人も多いと思います。

資源のほとんど無い(あっても中国とかに横取りされそうな)日本が、今の繁栄を築いたのは明らかにハイテク製品の輸出に他ならない訳で、それを買ってくれる海外の人が日本製なら大丈夫、日本製は高級品、と思ってくれるというのは非常に大事なことだと思います。仮に性能と値段が全く同じ機器の日本製品と中国製品があったとしたら、海外の人のほとんどが日本製を買いますよね、経験や漠然とした信用によって。

ですので、世界中の人がアクセスできるインターネットのニュースサイトで、日本のハイテク機器を賞賛や驚きをもって紹介してくれる記事はとても有り難いですよね。それによって多くの人が、やっぱり日本は凄いな、買うなら日本製にしようと思ってくれるでしょうから。

そんな訳で今回は、また1つ賞賛というよりも大きな驚きと小さなため息が聞こえてきそうな、日本のハイテク技術を取り上げた海外の記事を紹介します。
その内容はなんとソムリエ・ロボットです。
高さ60cmの愛らしいボディの左手にセンサーが内臓されており、その前にワインを置くとブランド(銘柄)を言い当て、それに合ったツマミを勧めてくれたりもするそうです。
正に、ソムリエ。その看板に偽りなしです。
元記事によると、実用化するにはまだ改善の余地があるそうですが、
目の付け所が日本らしくて思わずにやけてしまいました。

ソムリエ.jpg

そしてこのロボ・ソムリエの海外記事は、検索すると100件以上見つかりました。
かなりの国がこの大きな可能性を秘めた愛くるしいロボットを取り上げた様です。
これでまたハイテク技術の信用とひいては日本の信用が上がれば嬉しいですね。

A robot with taste: Japanese engineers unveil mechanical sommelier
味覚を持ったロボット:日本のエンジニアは機械のソムリエを発表

By ERIC TALMADGE
The Associated Press

津、日本 - ワインの良し悪しを見極め、ほんのひと口で特定のブランドの名を挙げ、そしてワインに合うチーズを勧める、そのような能力は、人間の技能に勝るものはないように思える。

だが日本では、それをロボットがやっている。

NECシステムテクノロジーと三重大学の研究者は、味わう事のできるロボットをデザインした。(何十種類もの異なるワイン、チーズとオードブルを識別する事ができる、電気仕掛けのソムリエ)

「あらゆる種類のロボットがいて、あれこれ色んな活動をしています、」
NECシステムテクノロジー研究所の責任者でロボット事業のジョイントリーダー、シマズ・ヒデオは言う。「しかし我々は、それが最も難しいと思えたので、ワイン(の識別)に焦点を当てました。」

ビンテージ R2D2?

先月、彼らは2年に及ぶ努力の成果を披露した。それは目の付いた緑と白のプロトタイプで、頭が回転し、口はロボットが話すときに点灯する。

まあでも、『 味見 』は他の場所でやるんだけどね。

ロボットの左腕の先端は赤外分光計になっている。物体がそのセンサーに直面するように置かれると、ロボットは赤外線ビームを発射するのだ。

「全ての食品には、個別の指紋(はっきりとした特徴)があります。このロボットはその場で観察して識別する為にそのデータを使うのです。」そうシマズは言う。

ワインを識別した時、そのロボットは無邪気な声ではっきりとしゃべる。
そのワインのブランド名を挙げ、味について1つか2つコメントを加えていく。例えば、それはバター風味のシャルドネですねとか、濃厚なシーラーズですとか、さらには相性の良い付け合せになりうる種類の食品などまで口にするのだ。

個人専用のロボット

シマズはこのロボットを『 個人専用 』にする事ができると言う。
所有者の好みのワインの種類を認知する様にプログラムすれば、所有者の味覚に合わせて新たな品種のワインを勧めてくれる。さらにロボットの前にワインや食品を置くとその化学成分を分析するので、所有者の健康に問題があるかどうかを、警告する事もできるのだ。(脂肪分や塩分の強い製品に対してやさしく注意してくれる)

その機能には、他にも役立つ活用法がある。分析用に3個の熟した見た目そっくりのリンゴがあれば、そのロボットは噛むことなく、正確に甘いものを選び出し、他の二つが少しすっぱい事まで分るのだ。

しかし、ソムリエは今すぐ自分達の仕事の心配をする必要はない。
マーケットには何千ものワインがあるが、このロボットが正確に識別する様にプログラムできるのは、数十種類だけなのだ。

そして、ボトルの栓を抜かれた後の作業には、もっと問題がある。
ワインが空気に晒されて、科学的に変質してしまうのだ。

「ご存知の様にワインは、自身の幻の様に捉え所の無い特徴に似ています。その変動をこのロボットが検知する事は非常に難しいのです。」そうシマズは言う。

ある種の失敗は、人間のソムリエを解雇させる事があるかもしれない。

リポーターの手がロボットの味覚センサーに接触した時、それはプロシュート(イタリアの生ハム)だと識別され、あるカメラマンはベーコンと間違われていた。

高価で小さな発明品

高さ2フィート(60cm)のロボットは高価でもある。

「このロボットを1台買おうとすると、新車が買える位の値段がします。これを私達は10万円かそれ以下に値段を下げたいと思っています、もし市場に出すのならですが。」とシマズは言う。

彼は、早ければ来年にはそのセンサーの実用化が可能ではあるが、ロボットを実際に市場に出す予定は無いと語る。

「私達は多くのビジネスの申し出を受けていて、多くの関心を寄せられています。しかし今は、大きな利益をもたらす製品としてよりも、私達の技術的能力のシンボルとしてこのロボットを見ています。」そう彼は言った。

三重大学工学教授ハシモト・アツシ(このプロジェクトの副リーダー)は、まだ改善の余地が残っていると認めた。だが、このロボットは近い将来ワイナリーで、どのコルクも抜く事なくそれぞれのワインボトルの味をテストする為に利用されるようになるだろうと彼は言った。

「これはまだ子供みたいなものです。でも、完全に無知な訳ではないですよ。」とハシモトは言った。

工業の専門家はその欠点は指摘するものの、このロボットの可能性は認めている。

「高価で古いワインを本物かそうでないのかを分析できるという事が、どんな可能性を秘めているか私は分っています。」イタリアのワインメーカーCalzalugaのフィリップ・ブラマズは言う。
「サザビーズやクリスティーズの様なオークションハウスは、栓を抜かずにワインをテストできるこの技術を採用するかもしれませんよ。」

追記:先日アニメファンへのネガティブな記事を書いたとき、賛成ならランキング応援をポジティブなものだけが面白いと思うのなら応援を控えてくださいとお願いしましたが、僕の心配をよそにいつもより少し多い応援を頂きましたし、コメントにも賛否両方の意見を頂きました、ありがとうございます。ほとんどの人が反対ならしばらくネガティブな記事は止めようと思っていたのですが、これからも自分が面白いと思ったものは批判記事でも取り上げようと思います。

逆に、自分ではタイムリーで良いよねと思っていたYouTubeの記事がいつもより評価が低かったのが意外でした。僕にとってYouTubeは、とても魅力のあるサイト(問題もありますが)なので少々寂しいですね。
そして何と言っても昨日のハードゲイネタですが、アノお願い以来では過去最低の評価でした。ここ1週間は平均して約40人の方がランキング応援してくれていたのですが、昨日に至っては23人でした・・・。
駄目ですか、やっぱりハードゲイは駄目ですか・・・・・・。

というか、アニメ・マンガから離れると面白くないと思われる方が多いという事でしょうかね。そう考えると、今日のこのソムリエロボットの記事も不評に終わってしまうかも。僕はこういうロボットの話題はかなり好きなんですが、みなさんは如何でしょうか。

AMAZON おもちゃ 検索ワード 『 ロボット 』
posted by のぶ at 12:09 | 東京 ☀ | Comment(6) | TrackBack(0) | High Technology(ハイテク)
   
この記事へのコメント
  1. ランキングの応援ってしたくありません。
    自分だけの楽しみにしたいので
    ヽ(=´▽`=)ノ♪
    Posted by at 2006年09月06日 13:30
  2. 資源の持たない国が、資源の持つ国と同等の利益を得るには3倍以上の苦労が必要だと言われています。
    以前テレビで、細木数子さんが「日本にとっての生命線は技術力なのだから、それを安易に流出させていると国が滅びる」と涙ながらにうったえておられました。
    細木数子さんが好きか嫌いかは別にして、まったくその通りだと思います。

    上記の「ソムリエ・ロボット」、まだまだ未知数な感じですが、こういう金になるんだかならないんだかわからないモノにエネルギーを注ぎ込むところが、技術躍進の原動力であり、日本の強みなのかも知れませんね(要するにオタク気質)。
    Posted by さとー at 2006年09月06日 15:54
  3. 核兵器の開発にも日本の技術が使われてるんですから洒落になりません。Youtubeに小型ロボ同士の試合がアップされたときも絶賛されてたなあ。
    Posted by お茶妖精 at 2006年09月06日 18:14
  4. ハードゲイも今回のヤツも、おもろかったですよ。
    小さな評価に一喜一憂せず、自分の感性を信じて頑張って下さい。
    応援しとります。
    Posted by 那智 at 2006年09月06日 22:04
  5. こういう記事も良いですね。
    以前、一部企業がロボ開発から撤退したと言うニュースがあってガッカリした記憶がありますが、その一方で個人開発で世間を沸かせた方(ランドウォーカーとか)もいるから先が楽しみな分野だと思いました。
    ネガティブ記事の件は2chの方々の言う通り(お隣りさん、タチ悪い方多いし)でしょうが、我々も海外情報見て一喜一憂してる身ですからねぇ・・・
    Posted by 日々後悔 at 2006年09月07日 05:46
  6. 可愛い〜〜〜〜〜!!!
    ロボットを、親しみを持てるように外見も可愛くして、なんか友達のようにロボットを愛してる日本の技術者が好きです。
    Posted by at 2006年09月08日 00:32
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雑記ですから

08/03/22

ブログの参考にしてる面白い本ランキング。

1位
オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史
オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史
外人さんがアニメを中心とした日本のオタク文化を本にしたものは珍しくなく なってきましたが、その中でもこの本はダントツで理屈抜きに面白い。 何が良いって、著者のパトリック・マシアスが、アメリカで育った本物の ギークだって事に尽きる。子供の頃から、ゴジラやウルトラマンなどの特撮や バトル・オブ・プラネット(ガッチャマン)やスター・ブレーザーズ(宇宙戦艦 ヤマト)に夢中になり、アメリカのTV会社のいい加減さに翻弄されながらも、 オタクであり続けた記録が、微笑ましいやら楽しいやらで最高です。 内容にちょっと触れると、黒人やヒスパニックの危ないお兄さん達がドラゴン ボールのアニメTシャツを着てたりとか、リン・ミンメイにアメリカの少年たちが 「デカルチャー」しちゃったり、ガッチャマンのパンチラシーンで性に目覚め ちゃったり、ガンダムWでアメリカの十代の少女たちがヤオイに走ったりとか、 もう興味がない人にはどうでもいい話ばかりなんですが、ファンには溜まらない ネタのオンパレードで一気に最後まで読ませる魅力がある、というか魅力が溢れ まくってます。
自分が知る限り、彼以外のオタク本を書いてる外人さんは、アニメを楽しんでると いうよりも評論しているので、どうも上から目線の様に感じてしまいます。 スーザン・ネイピアさんの本を読んだ時も、そんな印象を受けましたよ。 日本を良く研究されていて、あ〜そういう考え方もあるのかあと、感心する一方、 彼女には、アニメに対しての答えが既に出ていて、その持論を補強するためのアニメ だけを例に挙げるので、ちょっとそれは違うんじゃないかと反発したくなる。 翻ってマシアスは、アニメを見る目線が自分とほぼ同じなので、共感できるんですよ。 ただ単純にアニメや漫画を楽しんで感じたままを書き連ねてる。学術的には価値が無い のかもしれませんが、自分にとっては凄く価値のある本だったりします。

2位
「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)
「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)
図書館で借り直してまた読んでみた。
やっぱり面白い。
地球の裏側にある全くの異文化で育った人の感想や考え方って、日本人には 想像できないような意外性があるし、普段は気にもしなかった事を指摘されると あ〜確かにそうだなと思わず納得させられる。 この作者のコリン・ジョイス氏のように10年以上日本で暮らし日本語がペラペラ になったイギリス人が、日本語の巧みな言い回しや表現・ユーモアに感心し楽しん でいると書いているのを読むと、単純に嬉しいし興味深い。 コリンさんは「猿も木から落ちる」という諺がかなり気に入った模様。 英語での「Nobody is perfect」なんて足元にも及ばないと言ってます。 この方は、ニューズウィーク日本版の記者を経て今はイギリスの高級日刊氏 テレグラフの東京特派員をしてるのですが、日本で「全米が泣いた」というフレーズ が流行った時は、それを記事にして送ろうとしたほど気に入ったそうです。 残念ながら、他の記者に先を越されてしまったようですが、まさか「全米が泣いた」 が既にイギリスで紹介されてるとは意外というか、そんな重要性が低い記事も 書いてるのかとちょっとビックリ。
他にも、プールに日本社会の縮図を見ちゃったり、美味しいけど味がどれも変わらない日本のビールにガッカリしたり、イギリスは紳士の国と言われて驚いたりと色々な面白エピソードが満載でした。 この面白さの半分でも見習いたんもんです。^^;

3位
中国動漫新人類 (NB online books)
中国動漫新人類 (NB online books)
目からウロコが落ちました。ボロボロって。 この本の趣旨の一つに「反日で暴れる中国人がどうして日本のアニメや漫画を楽し んでいるのか?」を考察するというものがあるんですが、正に自分が常々知りたいと 思っていた事なので、本当に楽しんで読めました。 著者は中国で生まれた日本人であり、大学で中国からの留学生を教えていたりもして るので、彼らの生の声を通訳など通さずにそのまま文章にされている所が魅力です。 スラムダンクが中国でもの凄いバスケブームを起こしたり、大人気のクレヨンしん ちゃんをパクッた中国アニメが中国人の小さな子供にも馬鹿にされてたりとかも 面白いネタだったんでが、コスプレイベントが中国の国家事業として企画されている という事実にビックリ。もちろん、何で反日教育をしてる中国政府が、日本アニメ 大好きの若者が日本のアニメキャラに扮するコスプレを自ら開催するのかという理由 も、著者なりに一つの解を示してくれています。他にもアメリカで起きた反日運動の 裏側など、アニメ以外の話題にも触れており読みごたえ十分な内容でした。 管理人同様、今の中国はどうなってんの?と思ってる人は是非読んでみて下さい。

4位
世界の日本人ジョーク集
世界の日本人ジョーク集 (中公新書ラクレ)
内容はタイトルのまんまで、世界中の日本人を扱ったジョークを集めて紹介しながら 著者の海外経験を通して海外の人が持つ日本人の印象や実態とは少し違う固定観念などを面白おかしく、時には真面目に語ってくれます。 著者はルーマニアに2年間在住しており、その時に「キネーズ(中国人)!」とほぼ 毎日声をかけられたそうです。親しくなったルーマニアの友人に、何故東洋人を見かけ ると中国人だと言うのかと聞くと、「あの豊かで優秀な日本人がこんなルーマニアなん かに来るわけがない。中国人に違いない。って思うんだよ。距離感が違いすぎるんだ。 日本はずっと上過ぎてね。」と言われたとか。リップサービスを差し引くとしても 他のルーマニア人にも同様の意見が多かったと述べてます。 何か読んでてこそばゆくなってきますが、こんなのもあります。 アメリカが日本人を動物に例えると何かというアンケートが実施されて、一番多かった 答えが「FOX(狐)」だったとか。どうやら「ずるい、ずる賢い」という意味だそうですが、狡猾・卑怯者ぐらいに思ってるのかもしれませんね。 真珠湾から安保のただ乗り(と向こうは思ってる)、湾岸戦争でのお金のみの貢献に 日米貿易摩擦あたりでこういう印象になってるそうです。 とまあ、こんな風にちょっと顔をしかめたくなるようネタも載ってます。
全体的には面白い内容のネタが多いし、巻末の辺りでは世界中で愛されるアニメや 漫画のジョークもあったりするので、ここの読者さんならかなり楽しめると思います。 この本が話題になった頃は、よく2ちゃんねるでもこの本に載ってるジョークがコピペ されてたので、あーこれがネタ元かあと膝を打つ人もいるでしょう。 単純な面白さで言うと前回紹介した「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート よりも上だと思う。まあジョーク集だから当たり前なんだけど。^^;

5位
萌えるアメリカ 米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか
萌えるアメリカ 米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか
今やアメリカのMANGA出版社で1人勝ち状態になりつつある、VIZの創設メンバーである堀淵 清治氏が、アメリカでの漫画出版における艱難辛苦を当時を振り返りながら語っています。ご存知の様にVIZは小学館と集英社の共同出資による日本の会社です。だから自分はてっきりこの堀淵 清治氏も小学館か集英社の人だと思っていたんですが、さにあらず。 VIZを立ち上げる前は、アメリカに住んでるただの漫画好きなヒッピーだったようです。 VIZの立ち上げ直後はアメコミの会社エクリプスと組んでその販路を活用するも、アメコミの流通経路や販売方法に限界を感じ、尚且つVIZ単独での漫画出版の野望の為にエクリプスと袂を分かつ。その時の葛藤や苦労、その後のもう駄目かいう苦境にある女性漫画家の作品に救われたりと VIZの成長物語がとても楽しく読める。 アメリカにおける漫画黎明期をその直中にいた生き証人とも言うべき人の回顧録。 興味がある方は是非。

6位
私の部下はイギリス人―アングロサクソンが世界を牛耳っているわけ
私の部下はイギリス人―アングロサクソンが世界を牛耳っているわけ
これは面白かったというよりも先に、はあぁ〜とため息が出た。 ある程度分かっていたとはいえ、現地で何十年も働いた人から人種差別の実情を 語られると重みが違う。ほんと彼らは有色人種を差別することが骨の髄まで染み 付いてるというか、遺伝子に書き込まれてるんじゃないかって感じですよ。 しかし、その差別も年代によって少し様子が違うという所にイギリスの歴史が 垣間見えて興味深かったです。 著者はある日本の電気メーカーの現地法人社長をされてたのですが、イギリス人 社員のくせもの振りに随分と辛酸をなめさせられたようです。日本人の常識から すると、キチ○イ認定されそうな人が普通にゴロゴロいるってのが凄いですよ。 性善説で動くと悉く失敗し、自らのお人よしぶりを痛感させられたとありますから。 ほんと改めてイギリス人てこんな人間なのか、イギリスってこんな国なのかと 驚かされました。テレビなどで英国に良いイメージしか持ってない人にはかなり ショックな内容かしれません。 本筋の現地オフィス関連の苦労話は文句なしに面白かったですが、少し話しが それる部分はちょっと退屈だったかも。
とにかく良い意味でも悪い意味でも心に残るネタが多かったです。 ビジネス書ではなくエッセイなので、そういう問題に対処する方法が詳細に書いて ある訳ではないですが、英国の負の部分を実体験に基づいて書かれた本は意外と 少ないと思うので、是非一読してみて下さい。

7位
僕、トーキョーの味方です アメリカ人哲学者が日本に魅せられる理由
僕、トーキョーの味方です アメリカ人哲学者が日本に魅せられる理由
これで4回ぐらい読んだと思うけど、いつも読後に妙な気分になる。 面白かったーと喜んだり、何じゃこれと失望したりという激しい感情じゃなくて、 慣れ親しんだ東京の話のはずなのに、何か知らない別の街を題材にしたおとぎ話を 聞かされたような、まったりした感じ。 きっとこれが、哲学者だという著者のマイケル・ブロンコが書く文章の力だね。 普通の外人さんと違い、異文化に驚くだけで終わらず、そこに哲学者らしい解釈を ちょぴり詩的に加えてるのが印象的だった。 大袈裟に褒める訳でもなく、手厳しく批判するでもなく、彼独特の言い回しで東京 の一部を切り取ったエッセイの集合を、退屈と感じる人もいるかもしれないけど、 自分にとっては、味わった事のない感慨を与えくれる貴重な本です。 ま、そんな曖昧な紹介はこの辺にして内容に少し触れると、著者は宅配便の便利さ にいたく感銘した模様。ほとんど奇跡だとまで言ってます。^^ 日本人にしたら当たり前の事だけど海外では違うんですかね? 面白かったのは、やっぱりTシャツのなんちゃって英語は最初凄く気になったみたい ですよ。女性が胸の位置に「ロッキー山脈」とか「天国の門」とかプリントされた Tシャツを着てると思わず視線が胸に吸い込まれると言ってます。^^ まあこれは定番ネタですね。でも彼の場合は、呆れるだけで終わらずそこで哲学 しているのが売りです。

8位
クール・ジャパン 世界が買いたがる日本
クール・ジャパン 世界が買いたがる日本
これはもうタイトル勝ちというか、日本人なら思わず手に取りたくなるでしょ。^^ でも、ちゃんと中身も充実してますから問題無しです。 2年ほど前の本なので、内容に新鮮味は欠けてますが、ホンダが二足歩行ロボットを 創る際、法王に神への冒涜にならないかお伺いをたてに行き、それもまた神の御心に かなうとお墨付きを頂いたとか、フランスで日本色丸出しのアニメめぞん一刻が 大人気だったというのを読むと、理屈ぬきに楽しくて堪らないのですよ。 著者はデジタルハリウッドの学長さんだったりするので、そういう世界に広がる オタク文化をビジネスや産業と絡めて解説されてもいます。

9位
シュリーマン旅行記 清国・日本
シュリーマン旅行記 清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))
トロイの木馬で今日でのも有名なトロイアの遺跡を発見したシュリーマンはみなさんご存知でしょう。 しかし、彼が日本へ来ていたことを知る人は意外と少ないようです。もちろん自分も知りませんでした。^^  タイトルからも分るように、この本の1/3は清国(万里の長城や上海など)に割いてます。 しかし、残りの全てがあのシュリーマンが書いた日本見聞録。それだけでもう必読ものでしょ。 amazon顧客リビューのずらっと並んだ高評価ぶりを見て頂ければ自分が言う事は何も無いです。

10位
誰も書かなかったイラク自衛隊の真実―人道復興支援2年半の軌跡
誰も書かなかったイラク自衛隊の真実―人道復興支援2年半の軌跡
amazon内容紹介 : イラクと日本で何があったのか!最も危険をともなう撤収は、いかに行われたか?なぜ、一人の殉職者も出さずにすんだのか?10次、5500人にわたる自衛隊史上最大の任務―その人間ドラマと緊迫のドキュメント。
当時のマスコミ報道は本当に酷かった。今でも大して変わらないですけどね。^^ だから、自衛隊の活動は実際の所はどうだったの?という方には是非読んで貰いたい。