2006年08月21日

「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート

これまでに書いた紹介文と感想のまとめです。


2008年11月14日

またまた「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポートを借りてきた。
この人、ニューズウィーク日本語版で4年勤務した後、英高級紙デイリー・
テレグラフの記者になり、現在は同社の東京特派員。
この本は、そんな経歴を持つイギリス人が綴る日本雑感。
メッセージ性みたいなものはほとんどないから楽しく読めます。
ちょっと一部を紹介すると、十年も日本語を勉強してきた彼の
「お気に入り日本語表現」ベスト3が以下の3つらしいです。

 まず第三位は「勝負パンツ」。この言い回しを聞いて、感心しなかったイギリス人の友人はひとりもいない。大事なデートの前に着ける下着を指す言葉に関して、日本語ほど正直な言語はほかにあるだろうか?『ブリジット・ジョーンズの日記』があれほどのヒット作となったのは、何百万もの独身女性が「こんなふうに思っているのは自分だけかしら」と思っていることを素直に表に出したからである。重要な局面を前にしてブリジットが下着を穿き替える場面もそのひとつだ。この場面を見て、多くの女性は(そして、少なからぬ男性も)心の中で「ほかの人もやってるんだ!」と思ったことだろう。もし、日本語を知っていたなら、彼らはこれが社会に広く行きわたった習慣だともっと早く理解できていただろうが。
 第二位は「上目遣い」。日本に来てまもなく、女性の中には、何か頼みごとをするときに、まるで子供のように哀れっぽい訴えかけるような目つきでぼくを見上げるというトリックを使う人がいることに気付いた。その後、何年も何年もふざけてそうした女性の真似をしているうち、ある日、誰かがそうした目つきを指す言葉があると教えてくれた。この目つきを指す言葉が存在するとは! 日本語はすごい。
 しかし何といってもベストワンは「おニュー」だ。この言葉を初めて聞いたとき、ぼくは声を出して笑い、その日一日、この言葉について考えをめぐらせたものだ。英単語と日本語の丁寧語をかけ合わせるなんて! この言葉は初めて何かを使うときに感じる束の間の幸福感を見事にとらえているし、そこにはユーモアとアイロニーが同時に含まれている。しかも、短い英単語の前にたった一文字つけ加えるだけで、それだけのニュアンスを伝えているのだ。
 この言い回しを英語に翻訳するアダプターが耳についてなかったことにぼくは感謝している。

おニューですか・・・・・・流行ってた当時はなんとなく使ってたけど、
イギリス人にその良さを解説されると妙な気分になったり。
まあとにかく、こんな風に為にはならないけど外国人視点の日本が色々と
紹介されてます。自分はかなり好きかも。



2008年11月15日

今日も「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポートの紹介から。
前回に引き続き、英国人の著者の日本語に対する雑感を一部抜粋。

日本語の巧みな言い回しや洞察にみちた表現、あるいは腹を抱えて笑ってしまうほどユーモラスなフレーズを知ること自体、すごく楽しいことなのである。
 まず、日本語には気の利いた諺がいくちもある。なかでも、「猿も木から落ちる」は日本語学習者なら誰でも早い段階で学ぶ諺だし、おそらく最も優れた言い回しだろう。初学者でもわかる簡単な単語を用いながら、それをつなげた文全体は、人間には誤りがつきもであることを力強く、かつユーモアに伝えている。この諺とくらべれば、英語の「Nobody is perfect」(完璧な人はいない)などその足下にもおよばない。「猫に小判」という諺を聞いて、ぼくが感じるのと同じぐらいの面白味を感じる日本人はいるだろうか。この諺を耳にするたびに、ぼくは子供の頃に飼っていたギマリーという名の猫を思い出す。この猫はよく(おそらく、どの猫も同じだろうが)まったく関心がありませんとでも言いたげな表情を浮かべていたものだ。それにしても、なんと無駄がなく要領を得た言い回しだろう。わずか単語三つで、このうえなく明快に意味を伝えている。
 まだ辞書には載っていないが、最近、耳にしたフレーズがある。複雑な敬意を持っているが、まぎれもなく独創的な表現で、ぼくはこれについて記事を書こうとさえ思ったのだが、あいにく知り合いのイギリス人
記者に先を越されてしまった。「全米が泣いた」という言い方である。どうやら、ある商品やサービスに対してさっぱり関心を持てないときに、皮肉を込めて用いられるらしい。ここにはちょっと入り組んだロジックが働いている。アメリカ産のレベルの低い映画の宣伝文句として、「全米が泣いた」という陳腐な言い回しがあまりに頻繁に用いられたために、期待はずれのもの、過大評価されているもの、たんにくだらないものに対しても使われるようになったのだ。この独創的な表現は、日本人についてふたつの大きな誤解を吹き飛ばしてくれる。日本人はユーモアに欠けているわけではないし、アメリカのものなら何でもありがたがるわけでもない。

「全米が泣いた」なんていう大してニュースバリューの無い流行語を
英高級紙の記者であるコリン氏が取り上げようとしたってのが面白い。
しかも、別のイギリス人記者が既に記事にしてたってのがまた。
どんだけ食いつきが良いのかって感じですよ。
そんなにイギリス人にとってツボだったんですかねえ。^^
日本語の諺に関しては、言われてみればそうかもという気になりました。
「猿も木から落ちる」とかは確かに素晴らしい言い回しだと思う。
こういうのを外国人視点で指摘されるのって面白いですね。



2008年11月16日

今日も「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポートの紹介から。
今回は日本人の行動様式に対する著者の雑感を一部抜粋。

 「日本人になりそう。日本人になりそうな気がする。ほんとうにそんな気がするんだ・・・・・・」
 これは80年代初期のポップソングの歌詞で、いまでもぼくの知り合いのほとんど誰もがこのフレーズを覚えている。
(中略)
 しかし、それでもやはり、ぼくは日本人の行動様式をいろいろと身につけ始めてもいるのである。仲間のイギリス人記者のひとりは、英語で頼みごとをするときでさえ、いつも " I know you'er busy but... " (お忙しいところすみませんが)と前置きしてしまうと言っていた。(イギリスでは通例、不必要なフレーズだ)。また、よく冗談で「上司に " scolded severely " したよ。(ひどく叱られたよ)」などと言ったりする。日本語の「叱る」を翻訳するとたしかに " scold " としか言いようがないのだが、これは子供に関してのみ用いられる言葉なのだ。あるいは、店員から「申し訳ありませんが」に相当するフレーズもなしに、いきなり「売り切れです」と言われたら、ぼくはすごくムッとすることだろう。
 それに、日本の生活習慣の中には、すごく理にかなっているのでやめられないものもある。日本に住んだことのあるイギリス人で、イギリスでの風呂の入り方、ぬるぬるした泡の中に浸かる入浴の仕方に戻る気がしないのはぼくだけではあるまい。ぼくの高校時代の親友のふたりは、日本に住んで以来、自分の家にやって来る人たちに玄関で靴を脱ぐように言っている。
 奇妙なことに、ぼくの両親と姉も靴を玄関で脱いだ方がいいと思っているのだ――三人とも日本に来たことがないにもかかわらず。思うに、これはぼくが彼らをゆっくりと「改宗」させたからだろう。何年にもわたって、ぼくは日本から家に細々とした品物をあれこれと送り続け、ぼくの家族はそうした品々にだんだんと興味をもつようになってきたのである。べつに高価な品物ではない。さりげなく日本人の美的センスがうかがえる、ありきたりのものとは一味違った品物だ。ぼくの姉の家の棚のいちばん目立つところには、ぼくが百円ショップで買った湯呑みが置かれている。ぼくの祖母は、ぼくがプレゼントした布巾、紺色の瓢箪の絵が入ったふつうの布巾が大のお気に入りだった。祖母には濡れた皿を拭くのに使うものだよと説明したのだが、祖母はその布巾をずっと暖炉の上に飾っていた。

瓢箪の絵の布巾を暖炉の上に飾るおばあさんにホッコリ。(*´д`*)
そして、以前書いた記事でも出てきましたが、家で靴を脱ぐ事の快適さ
合理性に気付く欧米人がここにもいたり。ジワジワと増えてますね。
日本式な入浴の仕方もイギリス人たちを魅了している様子。
ちなみにこのコリンさんは銭湯めぐりが趣味の一つらしいですよ。^^
銭湯遺産銭湯遺産



2008年11月18日

今日も「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポートの紹介から。
今回は日本で買うおみやげに対する著者の雑感を一部抜粋。

 品物を選ぶにあたって、いくつか基本的な原則がある。イギリスでも買える品物を持ち帰っても意味がない。以前は、これは大きな問題ではなかった。しかし、だんだん、さまざまな日本製品を思いもよらないところで目にするようになってきている。たとえば、ぼくはよく無印良品の名刺入れを友人に持って帰ってあげていた。ぼくの考えでは、一流のデザインの名刺入れだ。すると、この名刺入れはロンドンのMUJIですごく売れ筋の品であることがわかった。ただ、イギリス人の男の中にはこれをコンドーム入れとして使っている連中もいるようだが。
 重いものも原則として除外である。ぼくはぜひマッサージ椅子を持ち帰りたいと思っているのだが、残念ながら、スーツケースに入るサイズのものをまだ見つけることができないでいる。
 重くても、小さな容器にぎっしり詰まったものなら、ぼくのスーツケースに入れられないわけでもない。たとえば、味噌がそうだ。面白いことに、いくつもの空港や都市を経由して荷物を引きずっていくとなると、品物に対する金銭感覚が変わってしまう。安い味噌を求めて必死になっても意味がない。目に入った、いちばん高価な味噌に自然と手が伸びてしまうのである。もちろん、味噌をプレゼントしたところで、イギリスで味噌汁を作ろうとする人などひとりもいない。ぼくは味噌汁ではなく、きゅうりを切り、味噌をつけて食べるところを実演してやる。これほど安上がりで健康的、かつ美味しい軽食はそうざらにあるものでもないだろう。
 腐りやすい品物もダメだ。したがって枝豆は除外である。━━━腐りやすい点を除けば、ぜひスーツケースの中に入れたい一品なのだが。枝豆を口にした外国人はたいてい、たちまちのうちに枝豆のファンになる。ぼくは以前、イギリスに最終的に帰国することとなったら、どれほど枝豆を恋しく思うことだろうとよく心配したものだった。しかし、聞くところによると、いまではロンドンでも枝豆を買えるそうだ。何と「エダマメ」という名で呼ばれているらしい。

中世・近世の建造物が今なお多い街並みのロンドンでエダマメ。
もの凄いギャップを感じるのは自分だけ?
しかし、枝豆の魅力は世界でも通用するみたいです。
あの見た目と決して美しいとは言えない食し方が、イギリスやフランス
みたいな国では受け入れられそうにないという勝手なイメージがあった
けど、全然そんなことない模様。
それに、イギリス人男性が嬉々としてモロキューを実演してる姿を
想像してホッコリ和みましたよ。(*´д`*)
イギリスに持ち帰るおみやげに対する著者の思いはまだまだ続くのですが、
それはまた次回で。



2008年11月21日

「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポートの紹介も今回が最後。
そんな訳で、目次を引用して全体的な内容を見て頂こうかと。

  日本のこと、本当に知りたい?
壱:基礎編
  プールに日本社会を見た
弐:日本の難易度 
  日本語、恐るるに足らず
参:面白い日本語
  イライラ、しくしく、ずんぐりむっくり
四:日本の第一印象
  サムライ・サラリーマンなんていなかった
五:日本の日常
  日本以外では「決して」見られない光景
六:行儀作法
  英国紳士とジャパニーズ・ジェントルマン
七:独創性
  日本人はすぐれた発明家だ
八:ビールとサッカー
  日本の「失われなかった」十年
九:行動様式
  日本人になりそうだ
九1/2:ジョーク
  イギリス人をからかおう
拾:東京の魅力
  わが町、東京を弁護する
拾壱:東京案内
  トーキョー「裏」観光ガイド
拾弐:ふたつの「島国」
  イギリスと日本は似ている!?
拾参:メイド・イン・ジャパン
  イギリスに持ち帰るべきお土産
拾四:特派員の仕事
  イギリス人が読みたがる日本のニュース
拾五:ガイジンとして
  日本社会の「和」を乱せますが?
拾六:日英食文化
  鰻の漬物、アリマス
拾七:おさらい
  ぼくの架空の後任者への手紙

どのトピックも面白かったり、へぇと感心したり、そうだったのかと
新たな発見があったり、その全部だったりします。
このブログで扱うネタが好きな人なら、最後まで楽しく読めると思う。



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日本社会について手っ取り早く学びたければ、近くのプールに行ってみることだ。規則と清潔さを愛し、我慢強く、大きな集団の悪事に寛容な国民性が理解できるはずだから。過剰なまでに礼儀正しく親切な人々、思ったより簡単で奥深い日本語、ガイドブックには載っていない名所の数々…。14年間日本に暮らす英紙記者が無類のユーモアを交えて綴る、意外な発見に満ちた日本案内。
規則と清潔さを愛し、過剰なまでに礼儀正しく親切な人々、思ったより簡単で奥深い日本語、ガイドブックに載っていない名所の数々…。14年間日本に暮らす英紙記者が無類のユーモアを交えて綴る、意外な発見に満ちた日本案内。
「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)
「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)Colin Joyce 谷岡 健彦

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posted by のぶ at 20:09 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 厳選オススメ本など
   
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